データベーススペシャリスト試験に合格しました

平成最後の情報処理試験、平成31年度春季の情報処理試験で、データベーススペシャリスト(DB)に合格したのでやったことなどをメモしておきます。

正直、高度情報処理を受けるのは初めてなのでダメ元でいいやと思っていたのですが、運の力もあって奇跡的に合格してしまいました。なのであまりこれから受ける方の参考にはならないかもしれません。

まずDBを受ける半年前(平成30年秋季)に応用情報処理、更にその半年前(平成30年春季)に基本情報処理を取得していました。これが大きかったと思います。

基本情報処理試験の勉強(2018年4月)

情報系の学生やSIer系に就職した新人さんが取得するようなイメージの基本情報処理ですが、おっさんの私も受けようと思って勉強しました。これがかなり難しい!午前問題は知らない単語やそれなりに複雑な計算問題がたくさん出ますし、午後問題は実務でも発生しそうなかなりリアルなシチュエーションの中で解決策を考えたり、プログラム言語も書けたりしなければならず、かなり大変です。

久々の情報処理試験(大昔に基本を受けて落ちた)ということもあり、教科書と過去問題の2つの本を買って勉強しました。

教科書を一通り読んでから過去問題をやる、というオーソドックスな方法で勉強しました。考えてみると基本情報処理が他のに比べて一番勉強した気がします。

プログラム言語は、普段Javaを使っている人はJavaで間違いないと思います。C#などのオブジェクト指向言語は使っているけどJavaを使ったことがない、という人でも、Java特有の書き方(イテレーションなど)慣れれば問題なさそうです。
あと、表計算はExcelのVBAを日本語にしたようなものなので、経験があればかなり取り組みやすいと思います。

僕は普段Javaは使っていないものの、ExcelのVBAでちまちまツールを作っていた時期があったので、表計算を選択しました。

勉強の後半は過去問題を解くことに費やしたのですが、結果的にはこれが一番の試験対策になりました。ある程度実務経験があって問題の意味が分かる人でしたら、教科書は買わずに過去問題集だけで合格できると思います。
基本情報処理は過去問題に似たもの、もしくは全く同じものが出題されることも多いので、過去問を解くことが非常に重要になります。

上で紹介した過去問題集は、印刷では4回分の解説だけですが、PDFをダウンロードできるのが秀逸で、それには過去13回分の解説が載っています。ただ、PDFはコピーガードの都合上印刷できないので、情報処理のホームページで過去問題をダウンロードして印刷して解答し、PDFの解説で答え合わせと復習をする、というのが確実です。長文問題になると、文章に線を入れたりメモしたりしながら解かないといけないので、問題文がPDFの状態だと非常にやりにくく効率が悪いです。プリンタを持っていない場合は安いのを導入することをおすすめします。(後述のDB試験は特に)

ということで、基本情報処理になんとか合格しました。過去問大事!

応用情報処理試験の勉強(2018年10月)

基本に合格したので次は応用だろうということで受験しました。

応用情報は、基本情報に比べると、計算問題やプログラム言語の問題が減っている代わりに、長文問題が多くなります。また、基本ではマークシート選択式だけだったのに対して、記述式の問題が出てきます。ただ、内容は基本情報の内容をベースにしているので、それほど新しく勉強しなければいけない項目は多くありません。

ということで、基本情報の経験を生かして、参考書は購入せず、過去問題集だけを購入して勉強しました。

結果的にはこの選択も大正解で、過去問を解いて(基本のときと同じく、問題は印刷)、書籍特典のPDFの解説を見て理解する、という方式で合格することができました。多分基本情報に比べて勉強時間は三分の一以下だったと思います。

ただ、簡単に「過去問を解く」と言っても、午後問一回分を解くだけで2.5時間程度かかるものなので、それを理解する、となると平日ではなかなか時間がありません。試験が近づいたら土日を使ってまとめて勉強するのがいいのではないかと思います。(細切れになってしまうと実際の試験の時間の感覚が身につかない)

データベーススペシャリスト試験の勉強(2019年4月)

これは正直言ってぜんぜん勉強時間が足りず、運が良かったとしか思えません。

高度情報ということで覚えることが多そうだと思い、午前IIの教科書、データベースの教科書兼過去問題集の2冊を購入しました。
(午前Iは応用情報に合格してから2年間は免除なので勉強していません。なので連続で受験するのがやりやすいです)

まず午前IIなのですが、上記で購入した本はほとんど使っていません。使ったのは、「データベーススペシャリスト.com」の過去問道場だけです。(無料!!)

こちらの過去問道場が非常に良くできていて解説がしっかりしているので、何度も繰り返せば午前IIはほぼ完璧になります。
午前IIに関しては、過去問(しかも一字一句、選択肢の順番まで同じ)がよく出るので、意味が理解できなくても答えを覚えるくらいの勢いで大丈夫です。
実際、試験でも同じ問題がたくさん出て、新規の問題で解けなかったものが何個かあったのですが、十分カバーできました。

問題は午後Iと午後IIになります。
どちらも記述式の長文問題で、特に午後IIは出題の文章が長すぎて読むだけで時間切れになりそうな勢いのものが出題されます。

午後問題は、ものすごく大きく分けると物理設計と論理設計に分かれます。

物理設計は、データやトランザクションの量から最適なDB設計を導いたり、パフォーマンス改善のためにインデックスを設計したり、実際にその場面で必要となるSQL文を記述したり、といった、どちらかというと普段DBを触って開発や運用をしていく場面を想定した問題が出題されます。

それに対して論理設計は、業務分析から入って、必要なエンティティを導き出し、その相関と業務フローを概念データモデルに落とし込んでいく(お絵かきをする)といった上流工程の問題が出題されます。

あまり勉強もせず試験直前(2週間前くらい)を迎えた僕は、論理設計の問題を全部捨てました(その時にはきちっとそう意識していたわけではなかったのですが、概念データモデルの問題を解いても間違いが多く、解説を読んでもいまいち納得がいかないので、避けるようになっていました)

そして例のごとく、過去問を印刷して解いていきました。といっても時間もないので過去2〜3回分くらいしかできなかった気がします。

これは無理だなーと思いつつ本番の試験を受けたのですが、午後IIで出題されたのが受験者を騒然とさせた「パン屋問題」でした。実際の問題は下記の21ページからの「問2」です。

https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2019h31_1/2019h31h_db_pm2_qs.pdf

あらかじめ論理設計を捨てていた僕は、ちょっと読んだ瞬間にこれは駄目だと思い、問1を選択しました。幸運なことに、問1は比較的オーソドックスな問題で順調に解くことができて、結果的に合格しました。Twitterを見ると、問2に挑戦して玉砕した人がかなりいたので助かりました。

しかし本当に幸運だったのは午後Iです。合格点60点に対して、結果は61点でした。1問でも間違っていたら不合格でしたね。。
問題分は下記なのですが、問1はそこそこ書けたものの、その時点でかなり時間を使ってしまい、あと1つ問2と問3のどちらを解くべきかの検討ができない状態でした。結局問3を解いたのですが、終盤がなかなか高難易度で、合格点に達していたのが今でも不思議な状態です。

https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2019h31_1/2019h31h_db_pm1_qs.pdf

これは完全に準備不足で、あと何個か過去問題をやっていれば時間配分の感覚なども身についていたのかなと思います。

ということで、なんとかDBには合格したので、午前I免除が続いているうちに別の高度試験にも挑戦してみようと思います。

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