MRTKをiOSで動かす(Unity2019.4 + MRTK2.7)

MRTKはiOSやAndroidで動かすことも可能です。
設定は下記の公式の手順に従って行えばそれほど複雑な部分はありませんが、幾つか注意点もあるので記載しておきます。
今回はUnity2019.4 + MRTK2.7で行いました。

Unity で Android および iOS (ARFoundation) 用に MRTK を構成するためのドキュメント
インストール
1.Mixed Reality Toolkitのインポート

下記にあるように、Mixed Reality Feature Tool を使うのが手軽です。

Unity Package Manager で MRTK を使用する
2.AR Foundationのインポート

UnityパッケージマネージャーからAR FoundationとARKit XR Pluginをインポートします。

上記の導入手順ではどちらもバージョン2.1.8を導入、と記載されていますが、この記事を書いている時点の最新版2.1.18で問題なく動作しました。
ただしAR FoundationとPluginのバージョンは必ず同じものをインポートしてください。

3.Update Script Defines

MRTKのメニューから「Update Script Defines」を選択します。

Unity ARカメラ設定プロバイダーの有効化

まず、iOSに対応させたいシーンを作成します。既存のMRTKのサンプルシーンを使うのが早いですし、新規でシーンを作った場合にはMRTKの「Add to scene and configure..」メニューで必須コンポーネントを配置します。

1.MixedRealityToolkitオブジェクトを選択

2.プロファイルの複製


まず、DefaultHoloLens2Configurationをプルダウンで選択してから、Copy & Customizeで複製します。名前はなんでもいいのですが、「iOS_MixedRealityToolkitConfigurationProfile」としました。

3.カメラプロファイルの複製

同じようにDefaultHoloLens2CameraProfileを複製します。

4~6.カメラ設定プロバイダの追加

Camera Settings Providersの部分を展開して、Add Camera Settings Providerをクリックして追加します。
TypeをUnityARCameraSettingsにします。

シーンの構築

Switch PlatformでiOSにSwitchし、Project SettingsのXR Plug-in ManagementでARKitを選択します。

基本的には以上なのですが注意点を。

Legacy XRは使用不可

Unity 2019.4では、XRのプラグインとして「Legacy XR(VR Support)」と「XR Plugin Management」が使用できます。
ただし、AR FoundationはXR Plugin Management(以下XR SDK)が必要になりますので、既存のHoloLens 2のプラグインとしてLegacy XRを使用していた場合は、XR SDKに切り替える必要があります。

どこでビルドする?

iOS向けにビルドする時には一般的にはmacOS上で行いますが、Unityプロジェクト自体をMacで動かす必要はありません。Windows上でiOS向けにビルドを行って、出力されたXcodeのプロジェクトをMacにコピーしてXcodeで開いてビルドするのが安定しているようです。

Xcodeでビルドエラー

Unityが書き出したXcodeプロジェクトの設定がいろいろ古いらしく、Xcodeでビルドする時にエラーが発生します。
その時にはXcodeの推奨設定に一括で変更してくれる「Update to recommended settings」で直るかと思います。
手動で出す方法はこちらです。

手動で更新 Xcode のバージョンを上げた時に既存のプロジェクトを開くと、Update to recommended settings という警告が表示されることがあります。 この警告をクリックするとプロジェクトの設定 …
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